先端プロセス設計実績
Advanced Technology

アルチップの技術フォーカスは、常にその時の最先端プロセスを使用した製品です。これは常に時代の最先端技術を他社に先駆けてお客様にご提供することがアルチップの責務であると考えるからです。昨今の先端設計技術は、そのプロセスの複雑さから来る設計難易度の高さ、先端に特化した設計ツールへの投資の困難さなどから、プレイヤーは非常にわずかです。アルチップはそのわずかなプレイヤーの中でも、そのトップを走るテクノロジーリーダーであることを自負しており、今もなお常に新たな技術を追い求め邁進中です。
’03年の会社設立からわずか1年後、当時180nm/130nmプロセスが主流であった他社に先駆けて90nmプロセスによる設計を完了、ファーストシリコンでの動作と大幅なダイサイズと電力の削減を実現し、初の量産を開始することに成功いたしました。
その後もTSMCの90nmプロセスでの初のテープアウト製品となったGRAPE-DRスーパーコンピュータチップは、当時プレスリリースもされ大きな話題となり、実はこの成功体験が今日のアルチップの技術向上の良い転機となりました。
’06年には65nmプロセスによりシリーズ展開する多品種のチップの同時開発、2009年には40nmのスーパーコンピュータやゲームチップなど、最先端プロセスによる電力と性能の向上とコスト削減に継続貢献してまいりました。
’10年に入ってからもまだなお当時最先端の28nmプロセスノードにおいてその需要の流れに乗り、ますます多品種のチップでの成功を積み重ねます。エンターテイメント、ビデオコーデック、テレビエンジン、さらにはビットコインのマイニングチップなど、新たな市場の開拓が進んだのもこの時期です。
’15年、いよいよ従来からのプレーナ型のトランジスタからトライゲート型トランジスタへ進み、設計難易度が上がる、開発への投資額が膨らむ、などといった事情からプレイヤーが減る中で、この年、他社に先駆けFinFETトランジスタを適用したTSMCの16nmプロセスで初の開発を成功させ、その後も12nm、7nmプロセスがリリースされるたびに、常に世の中の先頭に立って開発を成功してまいりました。
’17年頃、先端プロセスを用いたマイニングチップ開発がブームとなります。マイニングチップとは、ビットコインを代表とする仮想通貨をコンピュータリソースを活用することで発掘するためのLSIで、「電力効率」が非常に重要です。(電気代と発掘して得られる通貨のトレードオフ)これはまさにアルチップが最も得意とする設計分野で、国内外において様々なマイニングチップの開発実績を重ねることとなりました。
’20年、世界規模で爆発的に広がった新型コロナウイルスによる混乱は、私たちの生活を直接的に脅かし新しい生活様式が余儀なくされています。そしてこの混乱の中、データセンター、5G、AIなど、その新しい生活様式による半導体需要は非常に旺盛です。アルチップも、例えば超大規模7nmプロセスLSIの3コード同時テープアウト、CoWoSによる2.5D組み立て技術を用いた開発など、非常に多くの引き合いを頂き、その一方5nmプロセスのテストチップの開発など、特に先端プロセスでの開発件数が非常に多い年でした。
この流れは今なお続き、次世代プロセス、次世代組み立て技術の導入など、お客様のご要求にお応えすべく、継続挑戦中です。